さいあくななちゃんの個展がヤバかった
さいあくななちゃん個展 「夢という字がどんどんダサくなるとき」
高円寺に行ってきました。
さいあくななちゃんの個展に行くためです。
場所は無善寺。
ピンク!ピンク!ピンク!って感じでサイコーの空間でした。
あと、彼女がお客さんにする対応は完璧だったとおもう。
見に来てくれる全ての人に愛を持って接していたし、一人一人への感謝を忘れていなかった
完璧なアイドルがいるとしたら彼女だとも思った。
写真載っけてみたんだけど、これじゃあヤバさが伝わらない。
彼女のフライヤーを踏みつけながら360度×天井×床に構成されたあのヤバい空間を感じて欲しい。
それはミッキーの写真を見ることではなく、ディズニーランドという夢の国に行くことに意味があるように。
展覧会の終盤にライブがありました。
そこで彼女が話していたことがとても印象的だったので書き留めておきます。
「わたしは22歳になる年で、周りのみんなが就職していくなか、自分だけが置いていかれるような感覚を持っている」
「周りが現実的なところへと歩みを進めるなかで、自分だけ夢を追いかけていていいのか」と。
これはきっと「アーティスト」と呼ばれる人の多くが感じる不安感・孤独感だと思う。
アーティストになるにはものすごい覚悟が必要だ。
その道を志すことによって捨てなければならないものがあまりにも多い。
夢を追いかけることには大いなる犠牲が伴う。
就職しないで絵を書き続けるということ。
家賃は?光熱費は?食費は?……将来は?
きっと、とてもこわいことだ。
毎日が不安でしょうがない。
それでも、震えた声で「あたしの絵がロックンロールになればいいのに」と叫ぶ彼女は美しかった。
ピンク色のステージで精一杯の身体表現と所信表明を見せてくれた彼女を眺めていたら、大森靖子を見ているときとおんなじ気持ちになった。
目の前の人間に本気で伝えようとしている。
その声に並々ならぬ決意がある。
おんなじ。
気迫を感じる表現。
アーティストになると言うのは簡単だ。
あなたが今日新宿で素通りした路上ミュージシャンだって、野望や野心はある。
けれどアーティストになるのは簡単なものではない。
それはもちろん技術的なことや才能ということもあるのだけど、それ以外にも捨てなければいけないことがたくさんあるからだ。
彼女には覚悟がある。
そして絵を描き続けている。
夢を追いかけている。
彼女が歌うのをやめたとき、体育座りの観客全員は拍手を送った。
それは彼女の見せてくれた覚悟に対する賛辞だと思う。
アーティストになる人には必ず人に応援される理由がある。
彼/彼女のためになにかがしたいと思わせる力がある。
彼女はそれを持っている。
それから、かつて大森靖子が歌っていた無善寺でさいあくななちゃんが歌ってる、っていうのはめちゃくちゃ泣けるお話です。
彼女が泣きながら見せてくれた覚悟が胸に残っている。
銀杏BOYSや大森靖子が彼女を変えたように、さいあくななちゃんも人の心を揺さぶるアーティストだ。
歌は世界を変えられないけれど、一人の人間の明日を変える力がある。
アーティストが開いてくれた一歩が誰かの一歩になる。
そういう世界がいいよね。
幸い自分は彼女のことを応援できる仕事に就いているので、少しでも彼女に力添えができたらと思う。
ライブの感想、お忙しそうで伝えられなかったのでここに書いておきます。
最高でした!!!!!!!!!!!!
ありがとうございました。