27歳、はじめて株を買った日。

 

今日、人生ではじめて株を買った。

欲張って二つも買ってしまった。

きっと株ってじゃがいもと玉ねぎをカゴに入れるみたいに買っていいものじゃない。

 

 

大学卒業後、絶壁と化した200万円の奨学金

少ない手取りと一人暮らしの二重苦を圧倒的節制でカバーし、予定より15年早く完済したのが昨年。

貯金残高が少しずつ積みあがる小さな幸せと、物足りなさ。

 

その正体を最近見破ることができた。

毎月10万円を貯めて返済に充てるという行為は、自分にとってある種のゲームだった。

企画書を作り、提案し、カタチにし、対価報酬を得ること。

自分という身体性をもって、経済活動へ関与すること。

 

そうして奨学金返済というミッションをクリアしたあとの

クリアすべき対象を喪失した半年間。

iDeCoもNISAも申し込んで、初心者装備で歩き始めたのが今日。

 

 

朝9時に株を買った。

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出社前、歯磨きをして深呼吸をしてからすぐだ。

指値で買ったからいつ約定になるのかわからなかったけれど、1分後にはもう東証の海へと旅立った。

 

 

仕事中、値動きは見なかった。

それでも、十分に興奮に足る遊びだった。

銀行口座から飛び出した80万円は、今日2つの企業の資本になった。

自分の稼いだ金が毎朝ニュースでやってる「グラフ」の一部に組み込まれたことが何より嬉しいし、ゆくゆくはWBSで特集が組まれて注目されたりしてほしい。

 

新しいおもちゃを買うでもない、

誰かと食事をするでもない、

「お金を動かす喜び」を感じ、ドキドキした日。

 

 

 

 

帰ってやっと保有銘柄の終値を見た。

評価損益額は「-12738円」

 

マイナスを見ても、揺らがなかった。

 

1万円がなくなったくらいでどうってことないと思った。

それは心が死んでいるからかもしれないし、

 

少し大人になれたからかもしれない。